あらすじ

写真は、ときどき、見ようとしなかったものを写してしまう。 結婚式場の洋館で行われたフォトウェディング。休憩中、ソファに置かれていた新婦のベールが忽然と消えた。窓は閉まり、風もない。その場にいた誰も、触れていない。 フリーカメラマンの水越佳乃は、自らが撮った一枚の写真に目を留める。そこに写っていたのは、重力に逆らう布だった。 その"わずかな違和感"を、見過ごさなかった。 光が集まる場所に、確かに残っていたものの話。 水越佳乃(みずこし・かの) 25歳。フリーの芸術系カメラマン。廃墟や街の片隅など、誰も気に留めない場所を撮ることが多い。 依頼があれば婚礼撮影や、知人に連れられて報道系やゴシップ系スクープ写真の仕事も渋々受ける。 写真に写った“違和感”から事実を読み取る観察型の思考を持ち、事件に居合わせると自然と真相に辿り着いてしまう。論理よりも構図と視覚を重視するタイプで、説明は苦手だが「写真を見せれば分かるでしょ」と言い切ることも。 基本は飄々としており、少しズレた発言も多いが、被写体と向き合うときだけは異様に集中する。事件現場などに居合わせることが多いため、周囲からは半ば冗談交じりに「事件カメラマン」と呼ばれている。 レンズ越しに、真実を“記録”する観察者。

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カクヨム
カクヨム2026/03/29
  • 現在の作品カメラマン・水越佳乃の事件写真帳