あらすじ
対人恐怖症の青年・ユイは、主治医の勧めでVRゲーム《ロールプレイ・ファンタジア》を始める。
そこは、“役(ロール)”を演じながら穏やかに暮らすことができる、やり直しのきく世界だった。
現実では人と話せない。
だからこそ、ここでなら“正しく”関われるはずだった。
一方、他人の指示に従うだけの人生に疲れた青年・レオンも、この世界に辿り着く。
自由を求めたはずの彼は、それでも“どう選べばいいのか”が分からなかった。
そんな二人は出会い、少しずつ距離を縮めていく。
不器用で、ぎこちない関係。
それでも、なぜか心地よかった。
やがて明らかになる、この世界のシステム【対人補正】。
それは、無意識のうちに“最も好まれる言葉”を選び、“最も関係が深まる選択”へと導く機能だった。
つまり、彼らの会話も、信頼も、この関係すべてが“最初から用意された正解”だったかもしれない。
それでも、この気持ちは本物だと言えるのか。
作られた関係を選ぶのか。
それとも、不完全でも自分の意思で選ぶのか。
これは、“正解”で結ばれた二人が、それでももう一度、お互いを選ぼうとする物語。