あらすじ
「これ、お前が装備しろよ」
戦士ガルア・ブラッシュは、勇者パーティの中で不遇の扱いを受けていた。
特技もスキルもなく、装備に金がかかるというのがその理由だ。
ガルアは勇者から疎まれ、迷宮で見つけた『呪われた武具』の実験台として、無理やり着脱を繰り返されていた。
その理不尽な行為がガルアの肉体に『HP(生命力)の限界突破』という異常(バグ)を引き起こしていることなど、誰も知る由もなかった。
ある日、ガルアはパーティから追放される。
魔族ラナンを助けるため、あろうことか『勇者殺し』の濡れ衣まで背負うことになってしまった。
帰る場所を失い、賞金稼ぎに追われて倒れ伏したガルア。
彼が目を覚ましたのは、魔物や魔族たちが息を潜めて暮らす異形の洋館だった。
ここから、王道の冒険譚は大きく歪み始める。
彼らが生きる世界は各々が役割を与えられ、『大聖師』と名乗るゲームマスターの脚本通りに動かされる盤上の箱庭に過ぎなかった。
誰も知らないその世界の真実に気づいているのは、魔王を名乗る一人の『元勇者』とシナリオから外れた者たちだけ。
創造者の台本に抗うため、呪装の戦士は魔剣『アレイク』を手に立ち上がる。