あらすじ
八年間連れ添った婚約者・王太子リヒャルトから、夜会の場で突然婚約破棄を告げられたエレノア。しかも彼は、愛人アリシアに指輪を渡すため、エレノアの指から無理やり指輪を引き抜き、彼女の指を血に染めた。
エレノアは静かに微笑み、一言だけ告げる。
「その指輪、どうぞお持ちください——この血の呪いごと」
嘲笑しながら血濡れの指輪を嵌めたアリシア。だが、彼女はまだ知らない。その指輪に宿った呪いが、やがて自らを狂気へと導くことを——。
傷ついたエレノアの前に現れたのは、「氷の辺境伯」と恐れられるクロード。幼き日の約束を胸に秘め、彼女を守ると誓う彼との出会いが、エレノアの新たな人生を切り開いていく。
八年間の忍耐の果てに訪れた解放。血の呪いが暴く真実と、不器用な辺境伯との真実の愛の物語。
——婚約破棄? ありがとうございます。おかげで本当の幸せを見つけられましたので。