あらすじ
「……このパーティから出て行ってほしいんです」
勇者パーティを追放された男、トヴァル。
戦士ではあるものの、あまりにも弱すぎた彼は、いつしか前線に立つこともなくなり、荷物持ちや料理などの雑務ばかりを任されるようになっていた。
そんな自分が追放されるのは当然だ――そう思っていた。
だが、30歳で無職になった現実は、さすがに堪える。
途方に暮れる中、ふと思い出した言葉があった。
『トヴァル……お前のおかげで、皆助かってるよ。お前の手は、人の役に立てる手だ』
その言葉をきっかけに、トヴァルは決意する。
雇われないのなら、自分で始めればいい。
こうして始まったのは、小さな「何でも屋」。
戦う力はない。
けれど、人の話を聞くことならできる。
これは、無能だと追放され続けてきた男が、
魔王の脅威に怯える人々の**「心の荷物」**を預かりながら、少しずつ居場所を見つけていく物語。
そしてその裏で、
彼の価値を知る勇者達の魔王討伐の旅も続いている。