あらすじ

少年法に守られ、刑罰の対象とならない10歳以下の子どもたち。 彼らが辿り着くのは、外界から隔離された特別施設――「司法の塔」。 そこでは更生と観察が行われている。 しかし実態は、“裁くことのできない存在”を管理するための、歪な司法の最前線だった。 職員・岬静恵は、感情を排し子どもたちと向き合う観察者。 後輩の柴先良子は、その現実に戸惑いながらも職務に向き合っている。 ある日、静恵の前に現れた少年A。 何も信じず、どこにも属さないその少年は、一枚の“ジョーカー”を前に静かに笑った。 「これ、当たりでしょ?」 その一言は、善悪も責任も通用しない世界の歪みを浮き彫りにする。 守るための法は、果たして誰を守っているのか。 これは、裁けない罪と向き合う者たちの、静かで深い日常の記録である。

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カクヨム
カクヨム2026/03/28
  • 現在の作品司法の塔