あらすじ
Fラン大学を中退し、引きこもり歴3年。
日雇い労働の砂が詰まった指先で、ぼくが握りしめているのは、高校1年から着続けているボロボロのパーカーと、銀行残高「211円」の絶望だけ。
世の中には、見えない「線」がある。
金があるのが正しい。友達が多いのが普通。社会の役に立つのが当たり前。
誰かが決めた勝手な「常識」が、ぼくという人間をゴミのように押し潰してきた。
中学の時にぼくを壊した「剛田」。
高校の時にぼくを笑った「美咲」。
慈悲の仮面でぼくを蔑んだ「大人たち」。
――もう、いい。
真面目に生きるのも、普通を目指すのも、全部やめた。
ぼくは、中古のPCを開く。
世界を支えている「急所」は、意外なほど柔らかい場所に剥き出しで置いてあることを、ぼくは知っている。
まずは、この街から終わらせようか。
これは、どん底の青年が仕掛ける、全人類への「初期化」の記録。