あらすじ
第二王子アルベルトの婚約者であるセレナ・アルヴィスは、王国随一の才女と称されながらも、その功績を表に出すことなく王家を支え続けていた。
しかし卒業舞踏会の場で、アルベルトは可憐な新入生に心を奪われ、セレナを「冷酷で可愛げがない」と一方的に断罪し、公開の場で婚約破棄を宣言する。
静かにそれを受け入れ、王国を去ったセレナ。
だが彼女の退場を境に、王都の結界停止、魔導炉の不調、財政悪化、魔獣被害の増加など、国を支えていた仕組みが次々と崩壊していく。
やがて第二王子は気づく――
王国の安定も繁栄も、すべて彼女一人の才覚によって成り立っていたことに。
一方、正当に評価されたセレナは隣国へ迎えられ、新たな地で才能を開花させていく。
彼女を手放した王国と、彼女を得た国。
その差は、残酷なほど明確になっていくのだった。