あらすじ
青い風のように現れる不思議な存在・宙(そら)。
三十八歳のジュンは、宙と出会い直した夜から、心の傷や言えなかった思いが
異次元空間として現れる「境界」の世界へ足を踏み入れていく。
やがて、水の地図を読むあくあ、笑いで空気をほどくえれん、白い灯りのように寄り添うみか、
静かな水鏡の澪、涙になれない感情を拾う雫が集まり、青い風の仲間たちが生まれる。
彼らは敵を倒すのではなく、傷ついた心へ呼吸を取り戻すために歩いていく。
遠い国の争いの痛みも、近くの町の不安も、恋の揺れも、老いも若さも抱えながら、
それでも人を見捨てないために――。
泣きあり、笑いあり、やわらかな希望ありの群像SFファンタジー。