あらすじ
白く美しい大型クルーズ船、ブルーリッジ・サガ。
華々しくデビューしたはずのその船は、なぜか“扱えない船”だった。
異常は確認されない。
だが、原因不明のシステムエラーが繰り返し発生する。
運用は安定せず、乗員は疲弊し、ついに売却が決定される。
その頃、旗艦レジェンディアの後継を模索していたBMM。
新造か、既存船の改修か――判断に迷う中、
売却リストに現れたその船に目が留まる。
「その名馬、譲っていただけませんか?」
そう告げたのは、BMM社長・富士崎。
“気性難”と評された船に、彼女はなぜ惹かれたのか。
ニューヨークの港で、ひとり係留された白い巨船。
それは、本当に“壊れている船”なのか。
そしてその出会いが、一隻の船の運命を変える。
――後に“クリスタニア”と呼ばれることになる船の、始まりの物語。