あらすじ
男子校に通う翔汰は、日々を孤独に過ごしていた。
クラスでは目立たず、居場所を感じられない日々。
そんな彼の唯一の救いは、SNSで出会ったある“名前も知らない相手”とのやりとりだった。
彼女――「レン」とだけ名乗る人物とのメッセージは、灰色の毎日に少しずつ色を与えていく。
けれどある日、学校で偶然出会った女子に突然呼ばれた名前は――
「新堂くん」。
本来知り得ないはずの名前を彼女が知っていることに、翔汰は戸惑いと期待を抱く。
秘密とすれ違いを抱えたまま、二人は夏祭りの夜に再び顔を合わせる。
匿名から始まったやりとりは、本当の名前と顔を知ることで、やがて「恋」へと変わり始める──。
心の距離が近づくほどに強くなる想いと、すれ違い。
名前を呼び合う瞬間、彼らの関係はどこへ向かうのか。
――これは、知らない誰かを好きになった少年の、やさしくて切ないラブストーリー。
※本作は独立した短編ですが、全四作(本作、陽咲視点、翔汰視点、未来)から成る連作の一部です。
※本作は「小説家になろう」にて掲載していた『名前も知らない君に恋をした』のリライト版です。