あらすじ
「死体の中に隠れていろ」
それが、親友が遺した最期の言葉だった。
帝国軍の蹂躙により、所属していた騎士団は壊滅。
才能もなく、勇気もない俺は、親友の死体を盾にして生き延びた。
泥にまみれた手の中に残ったのは、折れた剣と、耐え難い自己嫌悪。
だから俺は、自分を捨てることに決めた。
臆病な生存者であることをやめ、死んだ天才騎士「エリオス」として生きる。
彼の技を盗み、彼の名を騙り、彼を殺した帝国を、同じ泥の中に引きずり落とす。
だが、俺が「英雄」として名を上げるほど、本物のエリオスは世界から忘れられていく。
偽りの太陽を演じ続ける男の、孤独と執念の復讐戦記。
復讐を果たした時、俺は自分の名前を取り戻すことができるのか──。