あらすじ
王都から馬車で一週間の距離にあるヴェルナー伯爵領。その領主、ヴェルナー伯爵の一人娘エリアナは、わずか十二歳にして眉目秀麗、才色兼備と謳われ、剣の才にも恵まれた天才少女だった。春、彼女は王都の王立学院へと入学し、華やかな学院生活が始まるはずだった。
入学後まもなく、エリアナは第二王子アレクシスと出会い、互いに惹かれ合う。しかし、その関係を妬んだ公爵令嬢ヴィクトリアが、恐るべき陰謀を企てる。王子暗殺未遂の濡れ衣をエリアナに着せたのだ。
捏造された証拠、積み上げられた状況証拠。エリアナの無実を信じる者は少なく、王国中が彼女を糾弾した。父ロベルト伯爵は、愛娘の命を守るため、苦渋の決断で彼女を国外へと放逐する。
辿り着いたのは隣国ノルトヴァルト帝国。父の旧友である水魔法使いヴォルフガング・フォン・アイスベルクに引き取られたエリアナは、厳格な師のもとで魔法と剣を学び、力を磨いていく。
優しかった少女の心は、復讐の炎で凍てついていた。自分を陥れた者たちへの復讐、奪われた名誉の回復――エリアナの孤独な戦いが、今始まる。