あらすじ
僕の推理するところによると、前の席の兎川さんは記憶喪失で、手書きのノートで記憶を管理しているらしい。
試しに、彼女のノートから僕に関する記憶を抹消してみることにした。
効果はてきめん。
兎川さんは翌日、僕のことを忘れていた。
二度目の初対面だ。
――これを繰り返せば、僕は彼女に、完璧な第一印象を与えることができる!
――そうすれば、バラ色の高校生活も夢じゃない……!
なんて夢想はしかし、音もたてずに瓦解した。
「ねえ、泥棒さん」
兎川さんに記憶泥棒がバレてしまったらしい。
証拠は一切残さなかったはずなのに、一体どうして……?
「ということで直居くん。わたしには直居くんが必要なの」
その後なんやかんやあって、
「どうしてわたしが記憶喪失になったのか。直居くんにはそれを一緒に解明してほしい」
僕は贖罪のために、兎川さんからの依頼を引き受けることになった。