あらすじ
【魔法至上主義の公爵家を、たった一人の「化学者」が黙らせる】
ライダント公爵家の嫡男、ハイル・ライダントは絶望の淵にいた。
この世界で人権と同義である魔力が、彼には一滴も備わっていなかったからだ。
「魔力なき無能に、ライダントの姓は不要だ」
卒業式当日、ハイルは父から婚約破棄と、魔物が跋扈する極北の僻地への追放を言い渡される。
だが、冷笑を浮かべる周囲をよそに、ハイルは確信していた。
(……これでようやく、誰にも邪魔されずに実験ができる)
ハイルには、前世で化学者として生きた記憶があった。
彼にとって、魔法とは未開な現象に過ぎない。
「燃焼には酸素が必要だ。爆発には急激な体積変化が必要だ。……そんな理屈も知らないのかい?」
追放先の死の大地で、ハイルは動き出す。
ハーバー・ボッシュ法による食糧革命。
黒色火薬を凌駕するニトロ化合物の精製。
そして、魔法を無効化する化学的対抗手段。
無能と馬鹿にされた少年が、周期表という名の最強の魔導書を手に、中世レベルの異世界に科学の鉄槌を下す。
追放されたはずの僻地が、いつの間にか世界最強の軍事・経済国家へと成り上がっていく、逆転無双ファンタジー!