あらすじ
伯爵令嬢レナータは双子の妹。
彼女の家では双子は凶兆とされたが、レナータの体質は魔導師としての素質を秘めていた。
これにより、姉ヨゼフィーネの『器』として十六年間魔導師としての鍛錬を積んだ後に魔法によって精神を消され、体をヨゼフィーネに奪われる事が決まった。
虐げられ続ける日々。十六の誕生日に消える己の自我。
レナータは自分の人生に何の期待もしていなかった。
しかし消滅までの最後の一年で公爵令息ユーリウスに出会い――失っていた心を思い出すようになる。
「誕生日おめでとう」
人生で初めてもらったその言葉に、幸せから涙を流したレナータ。
しかし彼女は翌日……ヨゼフィーネに体を奪われる運命を辿る事となった。
だがその直後。
妹の体を奪ったヨゼフィーネの違和感にユーリウスだけが気付いた。
そして――
「動くな」
レナータの両親やヨゼフィーネの罪の証拠を掴んだユーリウスは、レナータの家へ駆けつけ、ヨゼフィーネを組み伏せた。
「俺だって傷付けたい訳ではない。――レナータの体をな」
彼は諦めていなかった。
レナータの心を取り戻す事を。