あらすじ

完璧なアプリが伝え損ねたのは、たった一つの「好き」だった。 音のない世界を生きる美咲と、光のない世界を生きる作。そして二人を繋ぐ親友の絵里。 聴覚に障害を持つ美咲は、音声を文字化し「誰が話したか」を識別する画期的なアプリの開発に挑んでいた。そんな彼女たちの前に現れたのは、過去の事故で光を失い、深い絶望を抱えた青年・作だった。 真っ直ぐな絵里は作に惹きつけられ、作はかつて暗闇にいた自分を救ってくれた「言葉」の主である美咲に強く惹かれていく。 しかし、親友の幸せを心から願う美咲の「優しすぎる嘘」が、三人の運命の歯車を少しずつ狂わせていく。 相手を想うからこそ本音を隠し、すれ違う心。 言葉を正確に伝えるためのアプリが完成したその時、皮肉にも一番大切な「LOVE(好き)」の記録だけがシステムの狭間で消え去り、取り返しのつかない悲劇へと繋がっていく――。 結末を知るほどに涙が溢れる。 これは愛する人を失う未来から始まる、切なくも美しい「ビターエンド」の純愛物語。 どうか、不器用なほどに優しい三人の青春と、丘の上に吹くやわらかな風を見届けてください。 東條美咲 音を失った主人公。聴覚障害者だが、性格は前向き。障害者であることを感じさせない。時に障害者である事を利用する狡賢さも持っている。 モデル並みのスタイルとアイドルのような容姿をしており、言い寄ってくる男は多数いるが、障害者である事がわかるとみんな去っていく。そんな自分の容姿だけで近寄ってくる男性にうんざりしている。 障害者採用枠で今の会社に採用されて、アクセシビリティ推進の部署に配属され、ユニバーサルデザインなどを実施。健常者と変わらぬ働きぶりを見せる。 西原絵里 手話通訳。美咲の親友にして最大の理解者。作に惹かれていく。 美咲とは大学の手話サークルで知り合った。1浪して入ったため美咲とは学年が1年違う。サークルの動機は楽しそうだったから。 直情型で、自分の思いに一直線。少し子供っぽいところがある。恋も盛んで、色々な恋人がいた。アルコールは好きだが、そこまで強くなく、酔い潰れては美咲に介抱され家まで送り届けられている。逆に美咲がいれば酔い潰れるまで飲むと公言している。 二日酔いで気分が悪くなっているところを作にペットボトルを渡されて一目惚れ。 南川作 光を失った主人公。元高校野球ピッチャー。有名球団入りが決まっていたが最後の試合で折れたバットが顔面を直撃し、視力を失う。 会社のエレベーターホールでうずくまっている絵里にペットボトルを渡したのがきっかけで絵里に惚れられる。作自身は、自分に恋なんて考えられないので、最初は意識をしていなかったが、度重なる絵里のアタックに押され気味。

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カクヨム
カクヨム2026/03/26
  • 現在の作品【ビターエンドバージョン】やわらかな風が吹く丘の上で待つ君に、この言葉を音にして届けられたら