あらすじ
「僕は、何一つやり切れたことがない人間だ。」
平均以下の成績、続かない部活、途切れる会話。
“まとも”から外れたまま、高校生活を迎えた僕。
そんなある日――
自分の口から、“知らない声”がこぼれた。
それは僕ではない。
僕よりも滑らかに話し、僕よりも堂々と世界を見る“何か”。
否定しても、拒んでも、そいつは消えない。
むしろ、僕の人生に興味を持ったように笑う。
「退屈なんだろう? この世界」
そして放課後。演劇部の舞台で、そいつはついに“前に出る”。
――これは、
何も持たなかった僕と、
最初から“そこにいた”もう一人の僕の物語。
まともになれない僕らの、非日常が始まる。