あらすじ
『彼女は僕の死ぬ理由であり生きる理由でもあった』
両親を失い、唯一の光だった幼馴染のゆきも植物状態となった。
色彩を失った世界で、頼(らい)が選んだのは「自分という存在の清算」
――のはずだった。
死の淵、意識の底で響いたのは、愛おしい少女の呪いのような祈り。
『死なないで……頼くん』
その一言が、停止しかけていた心臓を暴力的に叩き起こす。
目覚めた先は、色彩を失った灰色の怪物たちが跋扈する境界の世界――『幽世(かくりよ)』。
逃げ場のない絶望の淵。
迫りくる異形の口腔を前に、頼の左手が掴み取ったのは、宙に漂う正体不明の「記憶」だった。
右腕には、あらゆる存在を拒絶する術理、『絶』
左手には、死者の記憶を武器として綴る禁忌の才『■』
ボロボロの社で出会った、黄金の瞳を持つ毒舌な神主?と共に、
頼は幼馴染を救い出すため、執念が渦巻く「虚」の深淵へと足を踏み入れる。
これは、虚構の世界で「真実(きみ)」を綴り直すための、現代神話ダークファンタジー。