あらすじ

かつて大学病院で働いていた一人の医師――彼には、誰にも知られていない“異質な力”があった。 それは、自身の肉体を複製し、他者へ移植することができるという超能力。 八年前。 彼のもとに運ばれてきたのは、原因不明の難病に侵された一人の少年だった。 内臓が次々と機能を停止していく絶望的な病。 通常の医療では救うことは不可能――そう判断される中、彼は禁忌に手を伸ばす。 自らの内臓を“コピー”し、少年へと移植するという前代未聞の手術。 その代償はあまりにも重かった。 少年の命と、自身の身体が“完全に連動する”という呪い。 もし少年の内臓が壊れれば、自分の内臓もまた同じように壊れる――そんな運命を背負うことになる。 それでも手術は成功し、少年は奇跡的に回復。 医師としての彼にとって、それは最初であり、そして最後の“成功”だった。 やがて時は流れ――現在。 彼は度重なる医療ミスにより、医師の職を追われる。 かつて人の命を救ったはずのその手は、今や何も救えない。 無職となり、社会からも医療からも切り離された彼。 だが、その身体には今もなお、八年前の“命の契約”が刻まれている。 ――あの少年は、今どこで、どう生きているのか。 もし、彼の身に何か起きれば。 自分の命もまた、終わる。 これは、命を分け合ってしまった二人の、 救済か、それとも破滅へ向かう物語。

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小説を読もう2026/03/26
  • 現在の作品少年とダメ超能力者の原罪