あらすじ
平凡な日常を送っていた紡悠真(つむぎ ゆうま)は、ある日、一冊の小説を読み終えた。
その結末は、あまりにも理不尽だった。
ほんの少し選択が違っていれば、ハッピーエンドに辿り着けたはずの物語。けれどそこに描かれていたのは、誰も救われないまま終わる結末だった。
納得できない――そう思った夜。
悠真は「未完の書庫」と呼ばれる場所へと辿り着く。
そこには、ハッピーエンドに届かなかった物語だけが収められていた。
告げられる。
それらの物語を、“書き換えろ”と。
与えられた力は、たった一つ。
――ほんの一文だけ、物語に手を加えることができる。
そのわずかな追記が、運命をずらす。
あるいは、すべてを狂わせる。
繰り返し、選び、書き換える。
それでも、ハッピーエンドに届くとは限らない。
これは、終わってしまった物語に抗い続ける、一人の物語。