あらすじ
過労死したコンサルタント・桐生遥人は、異世界に転生し、ある能力を手にする。
「期待値透視(ベスト・プラクティス)」——あらゆる選択肢に数値が浮かぶチート能力。戦闘も交渉も、数字の一番高いやつを選べば勝てる。
冒険者ギルドに登録し、豪快な先輩ガレスに出会い、直感だけで戦う剣士リーネとパーティを組む。月光草の採取から鍾乳洞の探索、そして結晶鱗竜との死闘へ——期待値に従った選択は、次々と最適な結果を叩き出していく。
計算で動く俺と、直感で動くリーネ。噛み合わないはずの二人の共闘は、なぜか数値以上の成果を生む。
ただ、ひとつだけ気になることがある。リーネに関する数値だけが、なぜか定まらない。
そして最適解を選び続けた先に、ハルトはまだ気づいていない。外れなさすぎる選択が、いちばん大事なものだけ外していくことに。