あらすじ
17歳のあの日、交通事故で両親を亡くし、俺の時間は止まった。
目覚めたとき、世界は四年後の2026年に移り変わり、俺21歳の「中卒ニート」になっていた。
止まったままの自宅と、変わり果てた社会の間に、俺の居場所なんてどこにもない。
ただ一つ、あの事故の後遺症を除いては。
俺は、死の予兆を「感覚」として捉えられるようになっていた。
ホームに立つ男から漂う、鼻を突くような死の匂い。
声をかけ、一度は死を遠ざける。
だが、運命は、それを許さない。
助けたはずの命が、別の形で、より確実な死へと収束していく。
救済か、自己満足か。
これは、死の淵を彷徨った男が、絶望的な社会の中で「死の価値」と「生きる意味」を再定義する、孤独なリハビリの記録。