あらすじ
山あいの小さな村で、ひっそりと暮らす老魔法使いエルド。
畑に雨を呼び、雪道を溶かし、病気の子どもに薬を届ける――そんな彼を、村人はどこか遠巻きに見ていた。
そんな中、彼のもとへ毎日パンを届ける少女ミア。
不器用で無愛想な老人と、まっすぐで優しい少女。
少しずつ育まれていく静かな交流の先で、王都から届いたのは、かつてエルドが封じた“北の塔”に関する知らせだった。
過去の後悔から逃げ続けてきた最後の魔法使い。
そんな彼の背中を押したのは、一人の少女の言葉だった。
これは、失ったものを抱えた者が、最後に誰かのために立ち上がる物語。
そして、その想いが確かに次へと受け継がれていく、やさしくて少し切ない一話完結ファンタジー。