あらすじ
人生に絶望する青年、青野嶺(あおのりょう)にとって、観月葵(みづきあおい)との日々は、なんとなく充実しているように思えた。きっと自分一人では行かなかったりやらなかったりすることを経験できたから。それでも、葵との未来を想像したり、それを信じ込むようなことはできなかった。いつかは離れていくんだろう、そうなったときにダメージが少なくて済む方法はどういったものだろう、という自分本位な考えが頭をよぎることに執着してしまっていることを気にしていた。別れを告げられたときに確かに胸の中にあったほっとしたような気持ちが、この一年半のすべてを表しているような気がした。