あらすじ

双子が生まれれば、片方は忌子として殺される。  そんな王国の禁忌のもと、アルヴェール王国の第三王子ルキアンは、生まれた瞬間から存在を隠され、塔の中で育てられてきた。  外の世界を知らない代わりに、王と王妃、第一王子である兄からの愛情を受け、世話役の老メイド・マーサに学問や礼儀、そして本の楽しさを教わって静かに生きてきたルキアン。  十六歳で王族の身分を捨て、平民として自由に生きる日を待っていた彼の運命は、十五歳の誕生日を目前にして一変する。  表の世界で王子として生きていた双子の兄、第二王子ルシアンが、王族しか入れない私室で毒殺されたのだ。  事件を公にすれば王家の威信は揺らぐ。さらに犯人を油断させぬため、王はルキアンにある命令を下す。  死んだ兄の身代わりとして、第二王子ルシアンを演じながら王宮に戻れ、と。  こうしてルキアンは、会ったこともない双子の兄の顔と名を被り、死者として生きるはずだった人生を終え、生者として偽りの王子を演じることになる。  禁じられた双子の秘密と、王宮に渦巻く悪意の果てに待つのは、真実か、それとも新たな偽りか。

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カクヨム
カクヨム2026/03/24
  • 現在の作品忌子として存在を消された王子の事件簿