あらすじ
断罪イベントを切り返し、勅裁議会を設立した悪役令嬢弁護士ルイーゼ。その噂を聞いた一人の令嬢が訪ねてきた。
「婚約を、解消したいんです」
理由は言えない。でも、このまま結婚したら——きっと、壊れる。
婚約契約書の第十二条には「一方的解消の場合、違約金として領地の半分を譲渡する」と書いてあった。逃げるために、領地の半分を差し出せと。
ルイーゼは契約書を読む。一行ずつ。前世で何十件も見てきた「支配する契約」のにおいがする。
「この契約書、最初から逃げられないように設計されている。——でも、逃げ道のない契約書は、まだ見たことがない」
弁護士の仕事は、勝つことじゃない。依頼者が前を向けるようにすることだ。
※「悪役令嬢弁護士」シリーズ第2話。