あらすじ
公爵家に嫁いで十年。伯爵令嬢出身のアリシア・ヴェルモンドは、冷淡な夫・エドガー公爵を支えるため、社交界の根回し、領地経営の立て直し、人脈構築のすべてを一人でこなしてきた。しかし夫の書斎で見つけた一通の手紙が、すべてを変える。「アリシアを追い出したら、すぐに来てください。愛しいエドガー様」翌朝、アリシアは公爵邸から静かに姿を消した。残したのは結婚指輪一つ。行き倒れたアリシアを救ったのは、王国随一の知将と名高い辺境伯・セオドア・ランブレイ。彼はアリシアの真価をひと目で見抜き、対等なパートナーとして迎え入れる。一方、エドガー公爵家は崩壊し始めていた――妻が「いるだけでよかった」のではなく、妻が「すべてを支えていた」ことに、誰もが気づいていなかったのだ。