あらすじ

王城の夜会で起きた発火騒ぎの犯人に仕立て上げられた侯爵家の養女ジェルジは、灯具職人としての誇りも居場所も奪われ、山あいの辺境村カラモリへ追放される。送り込まれた先は、宵霧のせいで旅人が道に迷いやすくなり、かつての宿場町としての活気を失った寒村と、半ば潰れかけた古宿だった。 理不尽に傷つきながらも、ジェルジは泣くより先に工具箱を開く。壊れた行灯を直し、冷え切った台所に火を入れ、夜道でも消えにくい灯りや、旅人の疲れを癒やす宿の工夫をひとつずつ形にしていく。そんな彼女を支えるのは、狼耳と尾を持つ無口な山の青年モフャ、帳場と台所を切り回すアリー、地図作りの才を持つティットマン、薬草師ソフィー、野営料理人アラシュたち。 宿に灯りが戻るにつれ、人も仕事も少しずつ村へ戻ってくる。だが、ジェルジの追放はただの濡れ衣ではなく、村の地下に眠る発光鉱石と湧水を狙う王都の商会と貴族の思惑とつながっていた。自分の無実だけでなく、ここで笑い、眠り、働く人々の暮らしを守るため、ジェルジは仲間たちとともに立ち上がる。

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小説を読もう2026/03/24
  • 現在の作品追放令嬢ジェルジの山あい行灯店 ――宵闇の村でもふ獣人と灯す、ぬくもりごはんと旅の夜――