あらすじ
高度なAIによって社会のあらゆる機能が管理された近未来日本。女子高生の天野空は、関西に住む親友・鈴代夏芽に会うため都会を訪れていた。カフェで穏やかな時間を過ごしていた矢先、国民保護サイレンが鳴り響き、空の故郷が炎に包まれる緊急映像が映し出される。世界は一瞬で崩壊へと傾いた。
混乱の中、空と夏芽は地下シェルターへ避難する。しかしそこは救済ではなく、限られた物資と閉ざされた空間、外界から断絶された絶望の場だった。時間の経過とともに秩序は崩れ、人々は心身を蝕まれていく。空と夏芽は支え合いながら生き延びようとするが、過酷な現実は二人から多くを奪っていく。
やがてシェルターが未知の地下施設と接続していることが判明し、生存者たちは地上への希望を示されその施設へ向かう。しかしそこは、汚染された地上でも生存可能な新たな人類を生み出すための研究施設であり、彼らは選別され人体実験の被験者として扱われる。
極限状況の中で命が次々と失われる中、空はそれでも生きることを諦めなかった。夏芽との約束と失われていく想いを胸に、歪んだ世界の真実へ向き合っていく。そして人類の未来が理性による管理に委ねられるべきか、それとも痛みを知る個人の意志に託されるべきかという選択を迫られる。
これは、滅びた世界で大切な人との約束を胸に、生き続ける少女の物語である。