あらすじ

「お前のような血も涙もない女との婚約は、今日この場をもって破棄させてもらう!」 王立学園の卒業パーティー。 シャンデリアが眩しく輝く広間で、王太子殿下が声高に宣言した。 彼の腕の中には、涙ぐんで震える男爵令嬢の姿がある。 周囲の貴族たちはざわめき、私——公爵令嬢のエレノア——を冷たい目で見つめていた。 私は侍女に合図し、用意していた分厚い羊皮紙の束を受け取った。 「本婚約は王家と公爵家の『契約』に基づいております。殿下からの『一方的な破棄』かつ『不貞行為』が原因となりますので、こちらの違約金請求書をご確認ください」 「……は?」 「また、本件に関する情報漏洩を防ぐための秘密保持契約書(NDA)もご用意しております。ここにサインをお願いいたします」 王太子の顔が引きつる。 私は冷静に、淡々と事務手続きを進める。 愛だの恋だの、そんな曖昧なもので私は動かない。 法律と契約こそが、この世界で最も確実な武器なのだから。

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小説を読もう2026/03/24
  • 現在の作品公衆の面前で婚約破棄されたので、持参した違約金請求書と秘密保持契約書(NDA)にサインをお願いします