あらすじ
「推しの絶望顔を見たい」
王都の国立学校・騎士科に通うフローリアには、前世の記憶がある。
かつての彼女には数多の“推し”がいた。だが、ある一人の最期が彼女の性癖を狂わせてしまった。
それは、人間不信だった推しがようやく信じ合える仲間と出会い、彼らを庇って命を散らすシーン。
推しは自分がもうすぐ死ぬというのに、仲間が流す涙を見て彼は――幸せそうに笑ったのだ。
その光景に、心を撃ち抜かれた。
「――なんて素敵な最後なんだろう」
こんなにも想われ、これほどまでに絶望されて死ぬ。
それはきっと、世界で一番満たされた最期だ。
だから、彼女は決意した。
今世では私が、その「最高の絶望」をプロデュースしよう、と。
推しを全霊で愛し、そして私なしでは生きていけなくなったその目の前で、推しを守って散る。
惜しまれ、泣かれ、絶望されて死ぬ。
その一瞬を拝むためだけに、最強の騎士を目指す少女の、狂気じみた「推し活」が幕を開ける。
――目指せ絶望! 溺愛計画!