あらすじ

王城の塔で暮らす、第一王子リオ。 彼の日常は、あまりにも整いすぎていた。 決まった時間、決まった予定、決まった言葉。まるでそこに疑問を抱くことすら、“許されていない”かのように。 だがある日、彼は気づく。 地図に存在しない場所。 記録に残らない空白。 そして──予定に書かれていない“何もない時間”。 その違和感に導かれるように、リオは森へと足を踏み入れる。 そこは、どこか現実からずれた場所だった。 音が消え、形が歪み、──“存在してはいけない何か”がいる。 そこで彼は、一人の男と出会う。 森の中で、あまりにも自然に“そこにいる”男。 何も語らず、何も求めず、ただ静かに存在している。 けれどリオは、なぜか知っている気がした。 この出会いが──“忘れられた何か”に触れるきっかけになることを。 そして。 「僕、選ばれるんですよね?」 その言葉は、自分の意志ではなかったことを。 これは、世界に忘れられた英雄と、ただ一人だけ彼を覚えているはずの王子の物語。

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小説を読もう2026/03/23
  • 現在の作品世界が忘れた英雄の名前─その名前を、世界は知らない─