あらすじ
幼馴染を攻略せよ。――ただし、失敗すれば僕は「消滅」する。
高校二年。日比野隼(ひびのしゅん)の日常は、どこかひどく「冷たい」。
やたらと世話を焼いてくるツンデレな幼馴染・玉木春海(たまきはるみ)は、いつも僕の手を痛いほど強く握り、まるで僕が『明日には消えてしまう幽霊』であるかのように怯えた瞳を向けてくる。
そんなある日の放課後。
隼は、夕闇の教室で白銀の髪を持つ謎の少女・メリーと出会う。
「君はもう、あの日死んでいるの。……彼女の強烈な『願い』が、無理やり君をこの世界に繋ぎ止めているだけ」
メリーから突きつけられたのは、残酷なタイムリミットとルールの宣告だった。
隼の脳内に浮かび上がったのは、真っ白で欠けだらけの【ジグソーパズル】。
卒業式までの約二年間で、春海を「攻略」し、彼女との思い出のピースを集めてパズルを完成させなければ、隼は今度こそ完全にこの世から消滅してしまうという。
パズルのピースがはまるたびに蘇る、雨上がりのアスファルトの匂い。遠い日の指切り。そして、春海の悲鳴。
なぜ、彼女はいつも泣きそうな顔で強がるのか。
なぜ、彼女の指先は震えているのか。
「攻略」を進めるたびに、ただのラブコメだと思っていた日常は歪み、幼馴染が隠し続けてきた「残酷な愛と罪」が浮き彫りになっていく。
「僕は、君のあの記憶を思い出さないと、卒業式の日にこの世から消えなければいけないんだ」
「なら、その記憶を思い出して……最後はみんなで笑って卒業したいな」
これは、一度死んだ少年が、自分を現世に縛り付ける幼馴染の心に触れ、もう一度「生きる」ための物語。
止まっていた残酷な時計が動き出す。命がけの思い出探し(ラブコメディ)が、今幕を開ける――!