あらすじ

魔法雑貨屋『オルコーン堂』を一人で営む魔女、フィリア。表向き24歳、実年齢200年超。一人が一番。静かが一番。200年、ずっとそれでやってきた。  ある日、白銀の長髪に赤紫の瞳の女性が扉を開けて言った。「ここが魔法雑貨屋か。二階を貸せ」。相手は魔王だった。断るつもりだった。気づいたら鍵を渡していた。  翌日には隣の教会の聖女が窓から飛び込んできて、店の在庫が丸ごと漂白された。  月に数度、素材を買いに来る吟遊詩人が店の扉を開けるたびに、200年分の判断力がどこかへ行く。  「べ、別にみんなの面倒なんか見てないし!」  そう言いながら今日も魔王と聖女の分のお茶を丁寧に淹れて、世界征服計画書の余白に書かれたオムライスを作って、聖女の熱に薬草を三種類組み合わせて、棚の在庫をちゃんと揃えて推しを待っている。  口は嫌がっている。手は、もう動いている。内心は、全部バレている。  大仰な魔王と、天然な聖女と、しれっとやさしい魔女の、うるさくてあたたかいドタバタ日常。 ——「来なくていいとは、言ってないし」

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カクヨム
カクヨム2026/03/22
  • 現在の作品魔女と魔王と聖女と、ときどき推し。ーべ、別にみんなの面倒なんか見てないし!ー