あらすじ

滅多に雪の降らない土地で一人孤独に高校生活を過ごす家守歩(やもりあゆむ)。  高校への進学の際、親の都合から遠い土地へ引っ越してしまった幼なじみである渡海鴎(わたるみかもめ)と半年ぶりに再会するはずだったが、カモメは飛行機事故により家族と共に亡くなってしまう。  絶望に打ちひしがれるヤモリの前には、死んだはずのカモメの姿が。  カモメはもうこの世にはいないはずだが、ヤモリに触れた彼女の手には確かな感触があった。ヤモリの視界に映る彼女は幻とは思えないほど鮮明に映り、その発する声により鼓膜は震える。  ヤモリはこのカモメは自身の脳が作り出した幻影に過ぎないとわかってはいるが、手から抜け落ちたはずの温かさを前に苦悩する。  仮初の春に眠るように堕ちるのか、辛く凍えるような冬の日々に向き合うのか。  一人の少年が、ある年の冬を越す物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2025/02/24
  • 現在の作品ヤモリの越冬