あらすじ
「君との婚約は、退屈だった」——七年間の婚約者から、あっさりと捨てられた伯爵令嬢リディア。継母からは即日追い出され、行き場を失った彼女の手元に残されたのは、たった一つの木箱だけだった。中には、七年分の手紙。顔も名前も知らない文通相手「L」との、秘密の宝物。冷遇される日々の中、彼の言葉だけが心の支えだった。けれど今、全てを失った私に、この手紙を読み返す資格があるのだろうか。最後にもう一度だけ——そう思って開いた便箋には、予想もしない言葉が綴られていた。『君を迎えに行く』。文通相手の正体は、社交界の誰もが憧れる公爵家嫡男・レオン。彼はなぜ、身分を隠してまで私と手紙を交わし続けたのか。婚約破棄から始まる、七年越しの純愛ファンタジー。手紙だけで繋がっていた二人が、ようやく出会う時——本当の物語が動き出す。