あらすじ
宰相の娘エレオノーラは、三年がかりで自分の婚約破棄を設計した。
父が勝手に決めた王太子との婚約から、合法的に逃れるために。
協力者は六人。料理番、図書館司書、侍医、侍女頭、王弟。
そして偽装の恋人役を引き受けた、辺境伯の三男レオン。
証拠を集め、法の穴を見つけ、噂を操り、夜会の舞台を整える。
計画は完璧だった。一つの想定外を除いて。
偽りの手を握るたびに、力加減を間違える男がいる。
寒い日には黙って上着をかけ、泣いた夜には水を差し出す。
その全てが台本にはなかった。
六人の共犯者が語る、断罪の夜会の裏側。
策士の令嬢が唯一書けなかった結末の先に、何が待つのか。