あらすじ
フェルミナ家の夜会で、継母マルティナは冷たく告げた。
「あなたの結婚が決まったわ。北の辺境軍の将軍よ」
客人たちはざわめく。
辺境軍の将軍 レオンハルト・ヴァルク は、戦場で恐れられる男だと噂されていた。
義妹リリアは笑う。
「粗暴で女嫌いなんですって。お姉様にぴったりね」
亡き母の形見のペンダントまで奪われ、侮辱されてもエリナは静かに頭を下げた。
「ありがとうございます」
周囲は同情の目を向ける。
しかしエリナの胸の奥では、別の感情が芽生えていた。
(やっと……この家を出られる)
長い間耐え続けた日々が、終わろうとしていた。