あらすじ
あらすじ
小説家の日明真尋は、門司港レトロ地区で写真を撮っていた高槻勇と出会う。
一心不乱に写真を撮る彼に興味惹かれた真尋は、彼にインタビューを申し込んだ。
「例えばなんだけど、殺したいほど憎い相手とかいないかい?」と。
真尋は勇の話を聞き、彼に必要なのは気分転換だと判断して、観光に誘った。
半日程度の付き合いであったが、篤実な勇に真尋は心惹かれた。
勇と別れた真尋は、チャットアプリを使い、勇と時々やり取りをしていた。だが、その勇の返信が途絶えた。
心配したものの、友人程度の付き合いだから仕方ないと思って恋心を封印した。
その頃勇は、父親の急死に伴い、相続争いに巻き込まれていた。
葬儀を終えて早々、後妻と会社の専務が結託し、次期跡取り候補であった勇を追い出した。
父親に認めてもらいたいがために働いていた勇は生きる目標を失う。どうしたらいいかわからない状態になっていた勇は、真尋が東京でサイン会を行うことを思い出し、彼に急に会いたくなった。
サイン会後、真尋は勇から彼の現状を聞いた。
話を聞いた真尋は、家族や会社が東京から追い出すのなら、福岡に来ないかと誘った。
勇はフォトグラファーの道を提示され、趣味を仕事にしてもいいのだということに気付かされてハッとする。
二人は同居を始め、そのなかで勇は真尋に恋をしている自覚をした。
同居生活を始めて数ヶ月後。
真尋の元に、勇の元婚約者という人物が現れた。三枝恵奈は、真尋に勇を返して欲しいという。勇には三枝家の婿養子となり、ゆくゆくは会社を継いで社長となる道があるのだからと。
真尋はそれは勇が決めることだと断った。折しも勇から連絡があり、元婚約者が目の前に居ることを告げ、勇に引き継いだ。
勇は元婚約者を親元に帰すために東京へ向かった。その間、一人になった真尋は今後について不安を覚える。
独りでいることが耐えられなくなった真尋は、家を飛び出し二人の出会った場所、門司港レトロに向かった。
真尋は門司港レトロの入り江で、これからのことを考えていた。その真尋の元に勇が駆け寄る。
そこで勇から告白を受ける。
真尋は自分の気持ちを告白して、ふたりは口づけを交わした。
それから二年後。
勇の過去を下敷きにした本が発売された。
そのお祝いも兼ねて門司港レトロにデートに来た二人だが、勇が次の作品は写真家と小説家のバディ物小説がいいと提案する。
真尋は、今回の本が売れたら考えると言い、二人で思い出の地を歩きながら自然と手を繋いだのだった。