あらすじ
ー「今まで通り」が、一番残酷だった。ー
彼らはもう若くはない。
仕事にも立場にも慣れた、大人同士。
それでもその関係は、どこか歪で曖昧なままだった。
守る側と、守られる側。
近すぎるのに、名前をつけることはできない距離。
壊さないように。
変えないように。
そうして続いてきた関係は、ある瞬間、静かに揺らぐ。
目を逸らせなかったこと。
ほんの一歩、距離が縮まったこと。
たったそれだけで、もう――
“今まで通り”ではいられなくなった。
守るために引くのか。
それとも、失うことを恐れて踏み込むのか。
曖昧な関係のままではいられないふたりが選ぶ、答えとは。