あらすじ
クリスタリア王国――
王立騎士団副団長ルシアンと、聖女と謳われる特級治癒魔術師ミレイユ。
最強夫婦と名高い二人の間に生まれたのは、個性豊かな三人の子供たちだった。
父譲りの剣才を持つ快活な姉メリアと、
母譲りの膨大な魔力を持つ心優しき弟フレイ。
――同じ日に生まれた双子の姉弟は、それぞれ異なる才能を持ち互いを支え合い両親に愛され育ってきた。
そして、漆黒の黒髪黒瞳にして双子の五年後に生まれてきた闇を宿す末っ子トール。
愛に満ちた賑やかな日常の中、時に巻き起こる騒動。
神聖な儀式の最中にサンドイッチを頬張る母、
子供を溺愛しすぎる父、
それを見守る仲間たち。
だが、この幸せな日々の裏で確かに“それ”は息を潜めていた。
――トールは、“魔王の生まれ変わり”。
善か、悪か。
光か、闇か。
そのどちらにも分けられない存在が、やがて目覚める時――
家族はどんな選択をするのか。
これは、愛されて育った“魔王”と、
それでも愛し続ける家族の物語。