あらすじ

自分の「日常」が、知らない誰かの「きっかけ」になる―― 翔太は、海に一番近い駅――下灘駅に降り立っていた。 自転車を借りての一人旅。目指すは道後温泉。 目的は――……ない。将来の展望も、未だ見つかっていない。 道中立ち寄った、海沿いの小さな神社の絵馬に描かれていたのは、油性ペンで描いたとは思えない風景と「画家になりたい」の文字だった―― ――そして、日常が繋がっていく。 栗林公園の息を呑むような庭園で、スケッチブックを何枚も破り捨てていた画家を夢見るひまりは、ふと来客が纏う着物に描かれた「うさぎ」に目を留める。 厳島神社の海に浮かぶ鳥居を前に彼氏と大喧嘩をした紗奈は、うさぎだらけの島・大久野島で気づけば1人、うさぎに囲まれていた――? 普段何気なく過ごしている日常。 その日常が、ゆるく誰かと繋がって。 その誰かが動く、ちょっとした「きっかけ」となる。 海の見える街 - せとうち - を舞台に繰り広げられる、それぞれの些細な出来事。 ふらりと現れる野良猫と一緒に、誰かの世界に少しだけ入り込む。そんなお話。 あなたの日常も、誰かのきっかけとなっている……かもしれない。 短編オムニバス連作。

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小説を読もう2026/03/21
  • 現在の作品海が見える街で、日常を、知らない誰かと。