あらすじ
「2時間の睡眠で、8時間分の休息を」
連日の深夜残業に疲弊する社畜たちを救った、奇跡の睡眠アプリ『RE-MIND』。
しかし、その甘い謳い文句の裏には、終わりのない強制労働が待っていた。
深夜0時、アプリを起動して目を閉じた主人公が次に目を覚ますと……広がっていたのは、空がデジタルノイズに覆われた灰色の荒野。
それは、狂気に魅入られた元社長が作り上げた、ログアウト不可のサバイバル業務空間だった!
【タスク:スライム1匹討伐】
【警告:ここでの死は、現実の『過労死』として受理されます】
与えられた初期装備は、会議室で愛用していたアルミ製の『伸縮式指し棒』ただ一本。
突けばカシャンと縮む役立たずの棒切れで、触れるものを溶かす強酸スライムから逃げ惑う羽目に。
異世界の能力が現実に役立つ? いいえ、逆です。
現実での過酷な労働(エフォート)と成果が、そのまま異世界の「経験値」に変換される。それが、この理不尽な世界の唯一のルールだった。
これは、都合のいいファンタジー世界ではなく、現実のブラック企業よりもエグい「リアルな異世界」に放り込まれたサラリーマンが、過労死を回避するために知恵と指し棒で足掻き続ける、命懸けの業務記録である。