あらすじ
山手線外回り、巣鴨~駒込のあいだを同じ時間が何度も繰り返される。
同じ車両、同じ会話、同じ流れ。
ぐるりと巡るそのループの中で、すべてを覚えているのは、大学生のハルキだけだった。
うまくいかない就活に嫌気が差すハルキ。なんでもその場ノリでごまかしてしまうお調子者で、面倒ごとからは距離を置きがち。
そんな彼にとってこの「抜け出せない日常」は最初、現実感の薄い出来事に過ぎなかった。
けれど、何も変わらないはずの世界に、ひとつだけ違うものを見つける。
リュックに潜むそれは、意味も理由も分からないまま、この異常な世界に混乱するハルキへ、まるですべてを知っているかのようににっこりと笑いかけていた。
そこから同じはずの時間の軌道がわずかにズレていく……。
ハルキは抜け出す方法を探し、試行錯誤を始める。
行動を変えれば、少しずつ変わる景色。
それでも変わらず流れ続ける、つつじの景色と「サクラサクラ」の発車メロディー。
そして何より、少しずつだか確実に変わっていくハルキ自身。
やがて彼は、このループに見過ごせない「制限」があることに気付く。
そこから、状況は一気に切迫していく。
――それでも、抜けられるはずだと思っていた。
けれど、その先に会ったのは、すべてを裏切る絶望だった。
残された時間の中、巡るりつづける記憶の中を抱えながら、ハルキの孤独な戦いは続いていく。
笑ってごまかすことも、目を閉じてやりすごすことも出来ない場所で、泣きながらでも前に進む。
絶望と恐怖に追いかけられる、ハルキは……。
そして――すべてが回転する。
これは、お調子者で少し弱い、でも少し優しい少年ハルキが、誰かのために踏み出す物語。
自分なりの答えにたどり着くまで。
――巡り巡って、回る。ヒーローの物語である。
【生成AIの利用に関する記載】
利用ツール:Gemini 3 Flash
利用目的:アイデア整理、および誤字脱字のチェック。
※本編の執筆および主要な構成は著者本人が行っています。