あらすじ
両親を幼い頃に交通事故で失い、天涯孤独となった如月隼斗(16歳・高校2年生)は、孤児院で静かに暮らしている。
大人しくて控えめな性格の隼斗にとって、毎日は淡々と灰色に過ぎていく日々だった。
そんなある日、12歳の時に突然現れた幼い少女・新川美奈(現在16歳)が、隼斗に懐き始める。
「隼斗おにぃ」と甘く呼び、天然で無自覚な可愛さ全開で隼斗の日常を振り回し続ける美奈。
彼女の無邪気なスキンシップ、甘えた声、ぴったりくっついてくる仕草……。
隼斗は毎日のように心臓を撃ち抜かれながらも、決して突き放せない。
なぜなら、美奈の存在が、隼斗の心の空白を埋め、灰色の世界に色を添えてくれているからだ。
美奈は孤児院のアイドル的存在だが、隼斗だけが知る秘密がある。
4年前に保護された当初の名前は「冬美」だったのに、ある日突然「新川美奈」と名乗り始めたこと。
夜中にこっそり抜け出して帰ってくること。
左手に残る小さな古い傷跡。
そして、時折見せる遠くを見るような寂しげな瞳。隼斗の心の奥底では、かすかな不安が芽生えている。
美奈が「そばにいる理由」は、本当にただの家族愛だけなのか? 「星杖の試練」と呼ばれる何かが近づく中、この穏やかな日常は、いつまで続くのか——。