あらすじ

「三番目など、いなくても同じだ」
父王がそう言ったのを、アリエスは廊下の陰で聞いていた。
十二歳の夜のことだ。
彼女はその言葉を、静かに飲み込んだ。
——そして四年後。
王国アルディアには、三人の王女がいる。
第一王女エレナ。美貌と政治手腕を兼ね備えた、次期女王の最有力候補。
第二王女リーリア。百年に一人と謳われる魔法の天才。
そして第三王女、アリエス。
晩餐会でも名前を忘れられる、影の薄い末の王女。
誰も気にしない。
誰も見ていない。
——だから、全部見えている。
王宮の腐敗も。貴族たちの本音も。姉たちの足元で蠢く謀略も。
十六歳になったアリエスは、王立学園へ入学する。
学園はただの通過点。本当の戦場は、貴族社交と王宮の権力図だ。
そんな彼女に、一人だけ気づいた者がいた。
大勢の中で空気のように扱われるアリエスを、
ただ一人、静かに見ていた男が。
やがて軽んじていた者たちは気づく。
「空気のような王女」が、
ずっと前から——盤面を作っていたことに。
これは、誰にも見えていなかった王女が、
静かに王宮を動かしていく物語。

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アルファポリス
アルファポリス2026/03/21
  • 現在の作品「三番目の王女は、最初から全部知っていた」 ~空気と呼ばれた王女の、静かな逆襲~