あらすじ
学年一位の『憧れの委員長』として、誰からも愛される完璧な淑女――ニーナ。
しかし、その正体は、血の滲むような努力で猫を被っている「吸血鬼」だった。
彼女の秘密。それは、感情の高ぶり――極度のストレスや嫉妬を感じると、隠し持った犬歯(牙)が勝手に伸びてしまうこと。
「なんで私がこんな無神経な女の世話を焼かなきゃいけないの!?」
内心でどれだけ猛烈な毒を吐いても、嫌われるのが怖くて、つい「いい人」を演じて世話を焼いてしまうニーナ。その強烈な自己嫌悪のストレスで、今日も彼女の口内では牙が伸び、舌に刺さって一人で自爆していた。
そんなニーナの最大のストレス源は、ルームメイトのエマ。
礼法は赤点、無作法で図々しいのに、なぜか息をするように誰からも愛される【無自覚な天才(本物)】だ。
ある日、エマが「どんな願いも叶う幻の泉」の地図を見つけてくる。
エマの目的は、純粋なおとぎ話の証明と好奇心。
一方のニーナの目的は――泉の力で「ただの人間」になり、醜い吸血衝動や、エマへのドス黒い嫉妬を綺麗に消し去ることだった。
繋いだ手は温かいのに、見つめる未来は全く違う。
これは、愛されたくて完璧な嘘を吐き続ける不器用な吸血鬼と、無作法な太陽が織りなす、泥だらけの青春ロードムービー。
【タグ】すれ違い / 不憫 / かすかに百合風味 / コメディ /シリアス