あらすじ
香りから人の感情を読み取る特殊な能力を持つ調香師令嬢ロゼリア。婚約者である侯爵家嫡男アルベルトの身体からは、いつも「腐った薔薇」の香りが漂っていた——浮気と嘘にまみれた、偽りの愛の証。三年間、家のために耐え続けた彼女はついに婚約破棄を宣言する。自由を手にしたロゼリアの前に現れたのは、王国情報局長クロード・シュヴァルツ。「感情を持たない」と噂される彼からは、不思議なことに一切の香りがしなかった。王宮を揺るがす陰謀に巻き込まれる中、ロゼリアは少しずつクロードの心の奥に隠された真実に気づいていく。腐った愛を見抜く鼻は、やがて誰にも知られることのなかった彼の本当の想いを嗅ぎ取って——。偽りに満ちた社交界で、香りだけが真実を語る。調香師令嬢と無感情な情報局長が紡ぐ、嘘と真実のラブロマンス。