あらすじ
競走馬(サラブレッド)ビジネスが貴族の最高権威である架空の国家、聖アルビオン連合王国。そこでは「父系の血(サイアーライン)」のみを至高とする純血主義が蔓延し、極東ヤシマの血を引く馬は「不純物」としてウマ貴族たちから蔑まれていた。
ヤシマの武士をルーツに持ち、異端の「着物ドレス」を纏う名門クロノージュ公爵家の令嬢は、流行の血を使い捨てる貴族たちを「恥辱」と一蹴する。彼女は家を守り抜く「母(牝系)の力」の重要性を提唱し、競り市でゴミ扱いされていた小柄なヤシマの牝馬を「夢路(タイムレス・ドリーマー)」と名付け迎え入れた。
これは、嘲笑された「異端」の牝系が、数百年という時を超えて世界の競馬界を席巻し、エリート馬たちを打ち倒していく壮大な血統ファンタジーである。